第3回技術講演会(2015年9月18日開催)
マルチボディダイナミクス協議会 第3回技術講演会 を 電通国際情報サービス オフィスホール にて開催し,59名の方にご参加いただきました.
プログラム
1.宇宙機におけるマルチボディダイナミクス-宇宙機開発における事例を中心として-
大阪大学 山田 克彦 氏
宇宙機は宇宙機本体のほかパドルやアンテナなどの構造物,ホイールのような姿勢制御アクチュエー タから構成されるマルチボディシステムである.とくに宇宙機は地上の機械のように基礎に拘束され ているわけではないのでマルチボディシステムの力学的特徴が現れやすい.本講演では宇宙機開発に おける事例を中心にマルチボディシステムとしての宇宙機の特徴を述べる.
2.近年のMBDの国内・国際会議動向(日本機械学会 マルチボディダイナミクス研究会より)
東京工業大学 原 謙介 氏
近年のマルチボディダイナミクスの国際動向について,国際会議で発表された研究を中心に各国の研 究の動向や国際協力等の分析結果について報告するとともに,今年の 7 月の国際会議 ECCOMAS2015 で 発表された代表的な研究について紹介する.
3.ソフトウェアの最新情報
サイバネットシステム株式会社,株式会社システムプラス,
株式会社ブイエムシー,株式会社 電通国際情報サービス
4.自己展開構造物の動力学
日本大学 宮崎 康行 氏
最近,次世代の軽量大型宇宙構造物様式として,収納時に蓄えた歪エネルギを解放することで自己展 開する構造が見直されてきている.本発表では,自己展開構造について紹介するとともに,その運動 を柔軟多体力学で解析する場合の注意点や研究要素について述べる.
5.柔軟マルチボディシステムの自由度縮小に関する2,3の考察
青山学院大学 小林 信之 氏
柔軟性の高いマルチボディシステムにおいては,大回転・大変形を伴う動的挙動が支配的である.こ のような挙動を解析する手法の一つとして,Absolute Nodal Coordinate Formulation (ANCF) が注 目されている.ANCF は非増分型有限要素法の1種であり,剛体変形を厳密に表現できる特長があるが, 弾性力の計算が複雑になり計算精度の確保に十分注意する必要がある.本報告では,軸歪が比較的小 さな場合について ANCF の非線形剛性行列にモード合成法を適用する低次元化手法を示す.ねじりを 伴う柔軟梁,網構造および柔軟板の動的挙動について,自由度を縮小した提案手法により得られた結 果が,従来の ANCF による結果とほぼ同等の精度を確保しながら,シミュレーション可能であること を計算例により示すと共に実験的に考察した結果について示す.
出展社(順不同)
サイバネットシステム株式会社,株式会社システムプラス,シーメンス株式会社,エムエスシーソフトウェア株式会社,
株式会社電通国際情報サービス,株式会社iPX,計測エンジニアリングシステム株式会社